モモとの出会い
モモと初めて出会ったのは、いつも行く猫砂やキャットフードを仕入れるペットショップだったね。
そのペットショップは、ママの息子ちゃんが飼っていた猫が亡くなってペットロスになり、息子ちゃんのために似た子を迎えたショップだった。
前の週には居なかったモモにダンナが『目が合った!』って、本当に突然にウチの子になる事になったんだよね。
でも、息子ちゃんがゲージに貼られていた生年月日を見て、生後1年以上たっている事が分かりダンナは躊躇した。
見た目は生後1年以上経っているとは思えないほど、小さくて華奢だった。
躊躇するダンナに、買うって決めてバックヤードでトリミングしてるのに、今更やめますなんて、更にあの子にアヤがつく!って連れ帰った。
でもモモは、1年以上ゲージに入って全国をまわっていたせいか、極度の人間不信だった。
先住猫のトイレに立てこもり、亀のように頭だけ出してシャーシャー言ってた。
それからはママは、仕事から帰るとモモに付きっきりだったよね。
育った環境のせいか、中々ゴロゴロ言ってくれなくて。
初めてゴロゴロ言ってくれた時は、本当に嬉しかった。
『ゴロゴロ上手になったね!』って言ったら、毎回ゴロゴロ言ってくれるようになったよね。
モモをショップで見た時は、ママ的には別にビビってきたワケではなかったけど、ウチに来て色々手をかけているうちに、モモも心を開いてくれたかのように意思表示をしてくれるようになってくれて。
気がつけば、モモは息子ちゃん以上の存在になってた。
息子ちゃんが、ほぼ大人になっていった時期だったから、余計にそう感じたのだと思う。